「食器は料理の着物である」
この言葉は、美食家として知られる「北大路魯山人」の名言です。
北大路魯山人(きたおおじ・ろさんじん)
(1883~1959大正~昭和 陶芸家・画家・美食家)
その言葉通り、食器は料理を供すのに欠かせないものです。
料理の味や香り、盛り付けなどを引き立てます。
食器の選択も重要である。
「北大路魯山人」が和食の魅力を追及し、その革新に挑んで行き着いたこの名言。
魯山人の自然観やもてなしの精神を紐解いてみたいと思います。
料理の印象は食器の「色」や「素材」で大きく変わる
目で楽しむ色彩と栄養バランス
日本料理は、「料理は目で食べる」といいます。
味だけではなく、見た目の美しさも料理の魅力のひとつです。
美しい盛り付けは、料理人の腕の見せ所。
食材が組み合わさってできる「美しい色彩」は、食欲をかき立てられます!
色合いは、味覚だけではなく視覚でも楽しめます。
食材の色が映えると、見た目と味に大きく影響を与えます。
料理の色合いに、足りない色を食器で表現できれば料理もさらに映えます!
栄養バランスの良い5つの色と色の持つイメージや影響力についてお伝えします。
五色野菜の健康食材
「赤・黄・緑・白・黒」の5つの色
☆赤…主に肉や魚、緑黄色野菜など
良質なたんぱく質の肉や魚、βカロチンが豊富に含まれる赤色野菜などが『赤』の食材。
意欲を出させる色。暖色で暖かく感じたり、時間の経過を早く感じさせる効果もある。生命・活動の象徴。
☆黄…主に卵、大豆製品、野菜、果物など
良質なたんぱく質を含む大豆製品や卵、ビタミン豊富な果実、カボチャやサツマイモ等の緑黄色野菜などが『黄』の食材。
明るく感じられる色。ビタミンカラーで集中力を高めたり気分を明るくする効果もある。食欲を増進させるといわれています。
☆緑…主に野菜、果物など
身体の機能を整えるビタミンやミネラルを多く含み、高い抗酸化作用を持つ野菜と果物などが『緑』の食材。
自然界で良く見られる色。興奮を静めたり、集中力を増す効果もある。フレッシュな印象があり、食材の新鮮さをアピールできます。
☆白…主にごはん、うどん、乳製品、野菜など
エネルギー源となる糖質が多く含まれる米飯や麺、パンなどの原料である穀類、また脂質や栄養価の高い乳製品などが『白』の食材。
清潔感や純粋なイメージを与える色。ものを軽く感じさせたり、気持ちをリセットする(始まりを感じさせる)効果もある。
☆黒…主に海藻、きのこ、黒豆など
食物繊維やミネラルが豊富な海草類やきのこ類などが『黒』の食材。
全ての色を吸収した色。男性的で威厳のある感じ、都会的で洗練された印象、重く見せる効果もある。シックなイメージ。料理に高級感を与えます。
料理をベストな状態に保つ食器の素材
熱いものは熱いうちに、冷たいものは冷たいうちに。
料理を供する際、お客様へベストな状態でお届けするために、食器の素材の特徴も上手に生かしたいですね。
☆磁器…透明感と清潔感、高級なイメージ。吸水性がほとんどない特徴。
☆木材…温かみと安心感、柔らかみ・優しさや自然で落ち着いたイメージ。
☆ガラス…透明感と冷涼感、光の透過や反射する性質。緊張感と美しさを演出できる特徴。
魯山人のおすすめ書籍
おしゃれな日常使いできる「器」
まとめ
食器には、陶器・磁器・木材・ガラスなど様々な種類の素材があります。
ここでは、美食家として知られる「北大路魯山人」の名言についてご紹介しました。
「食器は料理の着物である」
「料理は目で食べる」とあります。
器の持つ気品や緊張感は、料理人の表現を引き立たせる最高の脇役になり得るはずです。
普段でも使える「おしゃれな器」も多くありますので、お気に入りの器で食卓は華やかにしてみてはいかがでしょうか!?
是非、参考にしてください。