今話題になっている展示会に行ってきました!
行く前と行った後の印象が変わって帰っていました。
(〒102-8322 東京都千代田区北の丸公園3-1)
ピーター・ドイグとは?
ピーター・ドイグ
Peter Doig(1959-)
1959年、スコットランドのエジンバラ生まれ。
カリブ海の島国トリニダード・トバゴとカナダで育ち、1990年、ロンドンのチェルシー・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザインで修士号を取得。
1994年、ターナー賞にノミネート。2002年よりポート・オブ・スペイン(トリニダード・トバゴ)に拠点を移す。テート(ロンドン)、パリ市立近代美術館、スコットランド国立美術館(エジンバラ)、バイエラー財団(バーゼル)、分離派会館(ウィーン)など、世界的に有名な美術館で個展を開催。
同世代、後続世代のアーティストに多大な影響を与え、過去の巨匠になぞらえて、しばしば「画家の中の画家」と評されている。
ピーター・ドイグは、ゴッホやゴーギャンなどの近代画家の作品の構図やモチーフ、映画のワンシーン、写真、自らが暮らしたカナダやトリニダード・トバゴの風景、記憶といったさまざまな要素から作品を構築。
多様なイメージから成るピーター・ドイグの作品は見る者の想像力や記憶を刺激し、いつかどこかで見たことがあるように感じられるのが特徴です。
ピーター・ドイグ展示作品
展示ギャラリーに入った瞬間、不思議な「ドイグの世界」に圧倒されました!
なんと言ったらいいか分かりませんが、おとぎ話の世界のような…
ぼんやりとしている感じが幻想的な印象を受けます。
油絵だと思いますが、はっきりとしない
ふんわりした感じ…
映画のワンシーンを描いていたり
何か引き込まれるような題材を好きでした。
何してるのだろうか!?
何考えているのかなぁ!?
こっちを見てる!?
不思議な世界観を感じました。
ハッキリと見えない幻想的な絵の世界が、本当にあるような…
そして、そちらの世界から私たちを見ているような…
ちょっとドキッとする瞬間がある、ドイグの作品たちでした。
会場には、日本のニセコのスキー場を描いた《スキージャケット》や小津安二郎の映画『東京物語』を念頭に置いて描かれた《ラペイルーズの壁》、幅3メートルを超える大型作品などの、貴重な作品が集結。
映画『13日の金曜日』のワンシーンから発想した「カヌー」モチーフの絵画も登場する。
一連の作品からは、人々の想像力をかきたてる、豊かな世界観を体感することができる。
僕の一番のお気に入りはこちらの一枚。
『Lapeyrouse Wall : ラペイルーズの壁』
ポート・オブ・スペインの中心部にあるラペイルーズ墓地の壁沿いを、パラソルをさす男が歩いています。
この作品を制作するにあたって彼は、当時スタジオ・フィルム・クラブで見た小津安二郎の映画「東京物語」における計算された静けさも念頭に置いていたそうです。
この青白い光に満たされた平明に見える画面と男が醸し出す謎めいた雰囲気との組み合わせ。
ドイグは、2002年に活動の主な拠点を、ロンドンからドリニダード・トバゴの首都ポート・オブ・スペインに移します。
僕は、この絵が何とも言えず一番気に入りました!
静けさと破れたパラソルをかざしながら歩く男…
優しい色彩とカリブ海の雰囲気を漂わせている感じ、構図とどこかオシャレな感じが好みでした!
ふわ〜っとした
エッジの効かせないコントラスト…
ぼや〜っとした
透けて見えるほどの新しさ…
オススメです。
スタジオフィルムクラブとは?
スタジオフィルムクラブ
─コミュニティとしてのスタジオフィルムクラブ 2003年〜
スタジオフィルムクラブとは、ドイグがトリニダード・トバゴ出身の友人のアーティスト、チェ・ラブレスと2003年より始めた映画の上映会です。ポート・オブ・スペインのドイグのスタジオで定期的に開催されています。誰でも無料で参加することが可能で、映画が終われば上映作品について話し合ったり、音楽ライブへと展開したりする。一種の文化的サロンのようなコミュニティの形成を目的としたプロジェクトです。
この一連のドローイングは素早く描かれ、建物を共有している人々や近隣住人に上映会を周知するために掲出されました。ドイグがロンドンで親しんできたいわゆる名画座やミニシアターに着想を得て、過去の名作や粒よりの映画が上映作品として選ばれています。
これらのスタジオフィルムクラブのポスター全て、最高でした。
日本を代表する黒澤明監督の『羅生門』とかもあり、さらに『座頭市』や『東京物語』など、日本映画にも影響されていたようでどこか嬉しい気がしました。
この一連のドローイングは素早く描かれたようですが、それでもこの雰囲気を表現できるのがスゴいと思いました。
さすが
『現代アートのフロントランナー』
と呼ばれるだけあります。
個人的には油絵の作品はあまり好みではないものが多いのですが、ピーター・ドイグの作品はかなり好きでした。
展示会場を出る時には、すっかりファンになってしまっている自分に気がつきました。
なんかこの不思議な世界観と映画のワンシーンなど、構図と色合いが好きなのたど思います。
アートとしても、ポップさがあって、カッコいい雰囲気も気に入ったポイントになりました。
本当にスゴい「画家の中の画家」と評されいる「現代アーティスト」です。
勉強になりました。
ありがとうございます。
その他の美術館ブログ記事:
森美術館で見た『STARS展』世界レベルの現代アートの凄さとは?
ヨコハマトリエンナーレ2020の感動スポットとは?
エコロジーなアート、オラファー・エリアソンとは?
Bauhaus モダニズムの造形教育バウハウスとは?
チームラボ・ボーダレス境界のない1つの世界とは?
ASTOMO GALLERY: アズトモギャラリーへ ようこそ!
公式オンラインストア
アズトモ・ギャラリー:ASTOMO GALLERY
を運営しております。