SDGs目標6: 安全な水とトイレをみんなに

SDGs目標6: 安全な水とトイレをみんなにSDGs(持続可能な開発目標)

Goal 6. 『Ensure availability and sustainable management of water and sanitation for all』

目標6: 安全な水とトイレをみんなに

『すべての人に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する』

すべての人に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する

水不足の影響は、全世界の人の40%に及んでいますが、この驚くべき数字は、気候変動の影響によって地球の気温が上昇するにつれ、さらに大きくなることが予測されています。1990年以来、新たに21億人が改善された水と衛生にアクセスできるようになりましたが、安全な飲み水の供給量減少は、世界中で深刻な問題となっています。

2011年には、41か国が水ストレスを経験しましたが、うち10か国では、再生可能な淡水が枯渇寸前となり、従来と異なる水源に頼らざるを得ない状態となっています。干ばつの多発や砂漠化は、既にこうした動向に拍車をかけています。2050年までに、4人に1人以上が慢性的な水不足の影響を受ける可能性が高いと見られています。

2030年までに、安全で手ごろな飲み水への普遍的なアクセスを確保するためには、インフラの整備に投資し、衛生施設を提供するとともに、あらゆるレベルで衛生状態の改善を促すことが必要です。水不足を緩和するためには、森林や山地、湿原、河川など、水関連の生態系の保護と回復が欠かせません。水の利用効率の改善を働きかけ、開発途上地域の水処理技術を支援するために、一層の国際協力も必要とされています。

きれいな水と衛生へのアクセスは、持続可能な開発のための2030アジェンダを構成する17のグローバル目標の一つです。複数の目標を同時に達成するためには、包括的なアプローチが必要不可欠です。

出典:国連開発計画(UNDP)

 

達成するために必要な具体目標(ターゲット)

目標6: 安全な水とトイレをみんなに
ターゲット:

6.12030年までに、すべての人々の、安全で安価な飲料水の普遍的かつ平等なアクセスを達成する。
6.22030年までに、すべての人々の、適切かつ平等な下水施設・衛生施設へのアクセスを達成し、野外での排泄をなくす。女性及び女子、ならびに脆弱な立場にある人々のニーズに特に注意を払う。
6.32030年までに、汚染の減少、投棄廃絶と有害な化学物や物質の放出の最小化、未処理の排水の割合半減及び再生利用と安全な再利用の世界的規模での大幅な増加により、水質を改善する。
6.42030年までに、全セクターにおいて水の利用効率を大幅に改善し、淡水の持続可能な採取及び供給を確保し水不足に対処するとともに、水不足に悩む人々の数を大幅に減少させる。
6.52030年までに、国境を越えた適切な協力を含む、あらゆるレベルでの統合水資源管理を実施する。
6.62020年までに、山地、森林、湿地、河川、帯水層、湖沼などの水に関連する生態系の保護・回復を行う。
6.a2030年までに、集水、海水淡水化、水の効率的利用、排水処理、リサイクル・再利用技術など、開発途上国における水と衛生分野での活動や計画を対象とした国際協力と能力構築支援を拡大する。
6.b水と衛生に関わる分野の管理向上への地域コミュニティの参加を支援・強化する。

 

世界の水問題は、なぜ必要なのか?

世界中を見てみると、現在も安全な水が使えない生活を送っている人々がたくさんいます。
ここでいう「安全な水」とは、SDGsの基準では水道の配管を通して管理されている水のことです。

・安全な水が使えない
・衛生的な洗面設備がない

 

深刻な現状を解決に導き、安全な水とトイレを持続的に世界中で使えるようにすることがSDGs目標6「安全な水とトイレを世界中に」です。

水は、人が生きていくうえでは必要不可欠なものです。
安全な水・トイレの設備が整っていない国や地域では、命を落としかねない危険と常に隣り合わせです。
実際に毎日5000人もの子供が、安全な水が飲めず命を落としています。
安全な水とトイレがないリスクは、命に関わる大きな問題ということです。

 

世界中では、今も人口の40%を超える人たちが水不足に苦しんでいます。

日本では考えにくいですが、糞便に汚染されている水を飲料水として使用するしかない状態の場所も未だ世界に多く残っています。

アフリカ・アジアなどの貧困地域に集中しています。

衛生的に深刻な課題を抱えている上、紛争等の原因により改善されないまま取り残されている地域もあるようです。

世界の水事情:

・糞便で汚染された飲料水を使用する人の数:約18億人
・トイレや公衆便所など基本的な衛生施設を利用できない人の数:24億人以上
・排水処理されずに流されている汚染水:80%
・下痢性疾患で死亡する子どもの数:1日800人以上
・その他、不衛生な水が原因による疾患で死亡する子どもの数:年間180万人

人が生きるために必要不可欠な「水」ですが、このように多くの問題を未だに抱えている状況が分かります。
日本では考えにくい「安全な水」「トイレ」が確保できない人々が、こんなに多くいることに驚きます!

 

トイレのない生活とは?

世界ではいまだ、3人にひとりがトイレを使えない現実があります。

屋外排泄をすることによって、排泄物に含まれる病原菌が人の手やハエなどの虫、川、地面などを介して人の口に入り、下痢やかぜなどの病気をひきおこします!

「4つのF」を通じて、細菌が体内に進入してきます。

・Finger:人の手
・Fluid:川や水回り
・Field:床や地面
・Fly:細菌を運搬するハエ

日本ユニセフ協会が行う「世界トイレの日プロジェクト」。
11月19日は、世界トイレの日です。

世界では、今なおトイレの不足をはじめ、「手洗い」などの適切な衛生観念や習慣が普及していないために、毎日1,600人※2013年時点(2014年版の報告書では、1,400人)もの幼い子どもたちが、下痢などの予防可能な病気で命を落としています。

そんな世界の問題を少しでも改善していくために。
ユニセフは、国連機関の中でも、特に「水と衛生」の分野において様々な活動を行っています。

出典:日本ユニセフ協会

分かりやすい動画ですので、是非確認してみてください!

世界ではいまだ、3人にひとりがトイレを使えない現実があります。

 

まとめ

「安全な水」の確保を急がなければならない反面、SDGs目標2: 飢餓をゼロにで紹介した世界的な深刻な水不足の問題があります。

安全な水を確保するのに井戸を掘り、地下水を生活用水に使いますが、それには多額の費用と技術が必要になります。そのため、貧困地域では井戸を持てない状況にあります。

また地下水を農業用水として無駄に使い過ぎていることで、多くの地下水が枯渇してしまう状況に陥っています。

気候変動の影響もあり、水不足が年々深刻になってきていると言われています。

また「トイレ」が整備されていないとこで、下痢による健康への影響も心配されていることが分かりました。

 

NPO・NGOへの寄付

これらを「安全な水」「トイレ」の問題を解決するために私たちにできることと言えば、NPO・NGOに寄付をすることで間接的に支援をすることです。

海外ボランティアなどに参加することは簡単ではないと思うし、まずはできることから行動することも必要なのかもしれません…。

NPO・NGOの活動資金は、主に寄付によるものです。

その支援団体から必要な物資を購入したり、現地スタッフの人件費になるなど、支援を行うことができます。インターネットから簡単に寄付ができるため、家にいながらでも世界で困っている人々のサポートができます。

様々な団体が活動しているので、サポートしたいと思う国連機関や各国行政、NPO・NGO団体を探してみてはいかがでしょうか?

多くの情報があり、世界で起きている問題について学ぶことができます。
支援を考えると同時に、「学ぶこと」「知ること」で視野が広がると思います。

是非、参考にしてみて下さい。

 

21世紀の世界が抱える課題を包括的に挙げている『17の目標』

(国際連合広報センターより)

1:貧困をなくそう
2:飢餓をゼロに
3:すべての人に健康と福祉を
4:
質の高い教育をみんなに

5:ジェンダー平等を実現しよう
6:安全な水とトイレを世界中に
7:エネルギーをみんなに そしてクリーンに
8:働きがいも経済成長も
9:産業と技術革新の基盤をつくろう
10:人や国の不平等をなくそう
11:住み続けられるまちづくりを
12:
つくる責任 つかう責任

13:気候変動に具体的な対策を
14:海の豊かさを守ろう
15:陸の豊かさも守ろう
16:平和と公正をすべての人に
17:パートナーシップで目標を達成しよう