輪島塗
WAJIMA-NURI
【輪島塗】
倭島『わのしま』が語源。
「塗師:ぬし」の職人技は、
まさに日本工芸品。
輪島塗とは?
輪島塗:WAJIMA-NURI は
石川県輪島市で作られている漆器です。
輪島塗の特徴は
輪島市でしか採れない「輪島地の粉」
を使用していること。
輪島で採れる地の粉は「良質な土」で
下地に使用することによって
より強度の高い漆器にすることが
可能になった。
輪島塗の魅力は
「見た目の美しさ」。
輪島塗では
彫りを入れた部分に金を入れ込んだり
金粉と銀粉を用いた「蒔絵」
という表現が良く知られています。
輪島塗の人目を惹く魅力は
「見た目の優美さ」。
輪島塗は、100を超える工程を経て
初めて世に送り出されます。
そのため
より強固になっているだけでなく
壊れたとしても
修復することができます。
「漆」は塗料であるため
器などを制作する際は
まずは木地と呼ばれる
木で成形された
元が必要。
輪島塗は厚手の木地に
生漆と米糊を混ぜたもので
布を貼って補強します。
「生漆と米糊」
焼成珪藻土を混ぜた下地を塗り
研ぎ、何層にも重ねた上に
漆を塗り仕上げることで
非常に丈夫な漆器になる。
何層にも厚く施し
「丈夫さ」に重きをおいて
作られている漆器。
輪島塗の優れた魅力は
「寿命の長さ」
これが、「輪島塗」
二つの特徴
「石川県の輪島塗漆器」
「地の粉:じのこ」
と呼ばれる輪島にしか採れない土を
使っていること。
木地の破損しやすい部分に
「布着せ」
と呼ばれる麻布を貼り付けること。
「地の粉:じのこ」
輪島塗の下地作業に使われる
「珪藻土(けいそうど)の粉」
左から鏡粉(一辺地粉)→二辺地粉
→三辺地粉と
下地を塗り重ねる。
地の粉のきめを細かくする。
「布着せ」
米のりと漆を混ぜ合わせたものを
布に浸み込ませ
布を漆器に張り付ける。
「特色」
原料木はおもにアテ(ヒバ)。
100を超える工程を経て
完成される丈夫さ。
壊れた塗物を修理することで
再び使う事が出来る寿命の長さ。
「なおしもん(修理)」
塗師屋が
傷んだ漆器をもちかえり修理する事。
修理を行う事で
漆器は半永久的に使う事が出来る。
ヒビなどは、上塗りを研ぎはがし
手入れをしたうえで上塗りをして直す。
欠けている茶碗の場合は
接合して布着せからして直す。
修理する必要の度合いにより
製造工程をさかのぼって修理を行う。
工程ごとに専門の職人いて
ていねいな作業が行われている輪島塗
だからこそ
このような修理が可能。
「分業制」
輪島塗は工程ごとに
専門職人が存在しています。
それを
「塗師:ぬし」
が取りまとめます。
近代以前の漆芸では
分業制が取られていた。
「生地師:きぢし」
や
「蒔絵師:まきえし」
など漆を塗る職工。
<輪島塗は、いつごろ始まったのだろうか?>
輪島という地名は
室町時代に登場するが
その語源となったのは
倭島『わのしま』
と読みます。
これは日本大陸との交流の起点が
「能登」にあったことに
由来していると言われています。
輪島塗はいつごろ始まったのだろうか?
能登半島の三引遺跡からは、
6800年前の漆製品が
発掘されているそうで
その歴史は古くにさかのぼる。
江戸時代寛文年間には
現在の輪島塗の手法が
確立されていたようです。
輪島塗の起源については?
室町時代に根来寺(ねごろじ)の
僧が伝えたという説
戦国時代に豊臣秀吉の兵火より逃れた
根来寺の僧が伝えたという説
様々な説があります。
それぞれ根来寺の僧が
伝えたようです!
日用漆器として使用されていた
「根来塗(ねごぬり)」
が由来です。
日用漆器が発展して
輪島塗となったという説も有力です。
漆は、樹液です。
「漆:ウルシ」の木から採取した樹液を
天然樹脂塗料として使う漆塗り。
漆の木から染み出してくる樹液を
こそぎ取り精製することで
塗料として使用します。
日本では
取れる地域が限られており
主に岩手県、茨城県、
栃木県と非常に少ない。
現在
日本国内で流通している漆の99%は
海外産(主に中国産)
残りわずか1%の国産漆。
その漆を使用して
様々な器などが制作されている。
漆は非常に特殊で
湿度が高くなると乾燥
凝固するという性質を持つ。
そのため
日本各地の漆の名産地と呼ばれる場所は
主に海沿い
雨の多い気候であることがほとんど。
日本の伝統工芸の一つの
「輪島塗」
その歴史は古く
6800年前にさかのぼる。
輪島塗の魅力は
「美しさ・優美さ・丈夫さ」
それでも
今ではわずか1%しか
国産漆が使われていないと聞く。
「輪島塗」が
世界的から魅了されている中
この貴重な伝統工芸の漆職人は
人手不足に悩まされている!
塗師になるためには
4年間の修行があるという。
ただし、これは一つの仕事だけ。
全ての仕事を習得するためには
1つの漆器を作る上で必要な
「八職」と言われる作業内容を
すべて修行する必要がある。
4x8
少なくとも32年間は掛かる。
「自分に合う良いものを使いたい。」
「長く使えるように大切に扱う。」
その気持ちが、薄れてしまっている!
100円ショップでも
雑貨屋でも
安価でそれなりのものがある昨今。
職人の世界にとっては
厳しい向かい風に立っている。
本当の美しさや
繊細な技術を知って
本当の贅沢を
味わうことを知らなければ・・・。
日本の工芸品を
これからも大事にして
日本の良いものをもっと伝えたい!
ちょっと高くても
長く愛用すれば
毎日が美しくなれる!
そんな時間を過ごせるようにしたい。